俳句のおもて裏
本書は、俳句の入門書といえないこともない。俳句の場合を将棋にあてはめると駒の働きは知っていても、うまく活用できないのと同じだと思う。俳句は、駒の働きに当たるのが季題(季語)とか、切れ字(切れ)であり、どしどし作句して、信頼できる指導者とか先輩に見てもらうことが、上達のコツの最たるものだ、と教えている。
収録されている作品は、10歳代から30歳までの独断と偏見の独り言、高校時代の赤面するような選評、20歳そこそこの国語教師の情熱、熟年の国語教師で、短大、カルチャーセンター講師としての体験、そして近代俳句の研究者としてのお節介といったものが入り交じっている。 著者のここに至った句業50年、近代・現代俳句研究者としての30数年の単なる記録の一部ということになるのかも知れない。
書籍名 | 俳句のおもて裏 |
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著者名 | 三島高校教諭 畠中 じゅん・著 |
月号 | 1997年夏季号 No.72 |
価格 | 1,200円 |
出版社情報 | 鈴鹿市住吉1-34-8、杜鵑花発行所 |